ウィーンの交通機関を乗りこなそう【その1 乗車券の買い方と乗り方】

市電
慣れない街でバスや電車に乗るのは不安、という方も多いのではないでしょうか。
ですがウィーンの交通手段は、料金体系も簡単で旅行者にも使いやすいものです。

それに代表的な観光スポットであるシェーンブルン宮殿やプラーター公園などは、
地下鉄や市電などの交通機関の利用が不可欠。

そこで、乗るための基本的な知識から、
交通機関を使っていける観光スポットとその行き方まで
ウィーンをより楽しむための方法を数回に渡ってご紹介します!

まず今回は、乗車券の種類や乗る時の注意点について。
以下がウィーン市内の乗車券の種類と料金です。
※金額は2018年2月現在。

〇1回券(Einzelfahlt)€2.40
〇24時間券(24 Stunden)€8.00
〇48時間券(48 Stunden)€14.10
〇72時間券(72 Stunden)€17.10
〇8日間券(8-Tage-Klimakarte)€40.80
〇1週間定期(Wochenkarte)€17.10

これらはウィーン市内であれば同一料金で、
地下鉄・市電・近郊列車・バスを追加料金なしに乗り継いで使うことができます。
1回券の場合気をつけたいのは購入より90分、一方向のみに有効とのことです。
間違えて反対方面に乗ってしまった、なんて時にその乗車券では引き返せないので注意してください。

24、48、72時間券は使用開始時刻(打刻された日時)から時間内は乗り放題です。
たとえば24時間なら、今日の昼12時に使い始めると明日の同時刻まで使用可能。
1~3泊の旅行にはこちらが便利ですね。

8日券というのは、1日券×8日分が一つづりになったもので
1日分の有効期間は打刻した日いっぱい、ということになります。
切り離しは無効ですが、同行すれば複数人でも使用可能ですから
2人で4日間、4人で2日間という使い方ができて便利。
1日当たり€5.10なので、1日2回以上乗るならお得になります。

1週間定期は月曜から翌月曜の朝9時まで有効です。
買った日から1週間というわけではないので気をつけてください。
月~水の間にウィーンに到着し、4日以上滞在するなら72時間券よりお得です。

もし、3週間以上の滞在を考えてらっしゃるなら1か月定期(Monatskarte)もあります。
€51.00になりますが、これも有効期間は月頭から翌月頭まで。
使用開始が上旬なら購入の価値ありです。

・券売機

券売機
駅には自動券売機があり、クレジットカードも利用可能です。
ドイツ語以外の言語に切り替えたい場合は表示されている国旗をタッチして選択します。
券売機
乗車券の種類を選択すると枚数を選ぶ画面に切り替わります。
もしすぐに使わない場合は枚数表示の下にある「Später entwerten」のボタンをタッチすれば
日時が打刻されない状態で出てきます。
(何もしなければ日付が入ったものになります)
緑色で表示されている支払いボタンをタッチし、表示された金額を現金またはカードで支払ってください。

・街中のタバコ屋

タバコ屋

「TABAK-TRAFIK」という看板を掲げたタバコ屋でも購入可能です。

・車内(市電のみ)

1回券に限り、運転席の後ろにある券売機で購入できます。
ただし、事前に買うよりやや割高です。
※2018年より、バスの車内では購入することができなくなりました。

・使用開始時間の打刻

Ticket
打刻前のウィーン市内24時間券(※少し前の写真なので値段は今と違います)
日時の表記がないチケットは、使用開始時に打刻の必要があります。
刻印機は駅やバスや市電の車内にある青いボックスです。
この写真の面を上にして、黒い三角の書かれている側を差し込んでください。
刻印機
ウィーン市電の車内にある刻印機。
8日券は線に沿って折り曲げて、使う日ごとに打刻します(複数人で使う場合は人数分)。
1週間定期は使用期限が印字されているので必要ありません。
せっかく乗車券を買っても打刻を忘れると無賃乗車扱いとなってしまいますのでご注意ください。

・ドアの開閉

市電
市電の車内。真ん中のボタンを押すと停留所でドアが開く。外側はドア横にボタンがある。
ドアの真ん中や横にボタンがあり、あらかじめ押しておけば停留所でドアが開きます。
もちろん着いてから押しても大丈夫ですが、発車間際にはロックされます。
地下鉄ではレバーを倒して開くタイプがありますが、こちらは停車してからでないと動きません。
地下鉄ドア
地下鉄のドア。レバーはそれぞれ左右に倒して開ける。
バスは日本と同じように、座席近くにある降車ボタンを押すとその次の停留所で止まります。
ウィーン市内なら停留所ごとのアナウンスやモニターなどがあるので、
目的地近くの停留所の名前を覚えておくといいでしょう。

・検札

普段は乗車時に検札はなく、チケットを買わなくても簡単に乗れるように見えます。
しかしSchwarzfahrenと呼ばれる無賃乗車は、非常に厳しく取り締まられます。
私も見かけたことがありますが
地下鉄駅の出口にずらりと係員が並び、出てくる人をチェックしていました。
車内でもぬきうちで始まる場合もあります。
検札
駅での検札の様子。
違反の取り締まりは、外国人だろうと言葉がわからなかろうと容赦はありません。
罰金は今や100ユーロ以上となっており
手持ちがなくても、クレジットカードや身分証明書の提示を求められます。
「うっかり」も泣き落としも通用しませんので、気をつけてくださいね。
車内アナウンスでは、停留所の後に乗り継げる路線が読み上げられます。
ほとんどの場合ドイツ語のみですので、不安な場合は事前に乗り継ぎの情報を調べておきましょう。
ウェブであれば Wiener Linien(ウィーン市交通局)の公式サイトで調べられます。

また、アプリのqando Wienも便利です。
〇アンドロイド版qando Wien – Android-Apps auf Google Play

「Monitor」のページでは最寄りまたは指定した駅や停留所に来る路線と発車までの時間がわかり、
「Route」では出発地点、目的地を入力するとルートと時刻が表示されます。
頁の切り替えは左上の三本線のマークをタップしてください。

ルート検索の仕方を簡単にご説明しましょう。
アプリ

ドイツ語ではありますが、使い方はそれほど難しいものではありません。
乗り換え検索は、この画面の「von」に出発地点、「nach」に目的地を入力。
「Ab, jetzt」は今すぐ出発という意味なので、時間を指定したい場合はここをタップすると
次のような画面になります。
アプリ

「Abfahrt」にすると出発、「Ankunft」なら到着の時間を指定できます。
また「Jetzt」」は今、「+5」や「+10」は今から5分後、10分後という意味です。

日時を指定して検索するなら画面下部で設定できます。
「Heute」が今日を意味し、
日付は「曜日・日・月」の順で表示されています。

時刻を決定したら右上のチェックマークをタップし、前の画面に戻ります。
グレーの「Route anfordern」のボタンをタップすると検索結果が出てきます。

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乗り方さえわかれば、ウィーン市内のどこへでも行けます。
ワイン農家直営の居酒屋「ホイリゲ」が並ぶグリンツィングへも市電だけで行けますし
地下鉄に乗って市の南部にある温泉地へのんびりしに行く…というのもいいいですね。
旅の楽しみがぐっと広がりますよ!

次回は、市電の主な路線と、市電を使っていける観光地をご紹介します!


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