春限定!野菜の王様シュパーゲルを中欧から持ち帰るには?
オーストリアやドイツの春と言えばシュパーゲル(アスパラガス)。
グリーンもおいしいですが、「シュパーゲル」と言えば普通ホワイトアスパラガスを指します。
それくらい、ヨーロッパではホワイトアスパラガスが主流。
これを食べなければ春が来ないと言っても過言ではないほどの、季節を代表する食べ物です。
中欧の人々が愛してやまないシュパーゲル、なんと現地から持ち帰ることもできます!
今回はその方法や注意点、食べ方などをご紹介します。
※2018年10月以降、輸出国の植物防疫機関が発行した検査証明書が必要となりました。持ち帰りの際はご注意ください。
目次
◆シュパーゲルとは
◆オーストリアやドイツで食べるには
◆シュパーゲルは日本でも食べられる?
◆中欧から日本へ持ち帰る方法は?
◆食べ方もいろいろ
食べる象牙とまで称されるほどの白く美しい外見と芳醇な香り。
太く新鮮なものほど価値が高く、頬張ると幸せな風味が口いっぱいに広がります。
私もオーストリアで初めて食べて以来、すっかりその虜になりました。
90%が水分なのでカロリーは少なく、ビタミンやミネラルが豊富なため、味はもとより、そのヘルシーさも人気だとか。
もとは緑も白も同じなのですが、日光に当てないよう土の中で育てたのが白いシュパーゲル。
栽培にも手間がかかり、収穫も手作業のため比較的高価です。
と言ってもオーストリアやドイツでは日本で食べるより、うんとお手頃にいただけますよ。
出回るのは4月末~6月中旬の期間限定。
畑を休ませるために、6月24日以降は収穫しないことになっているのです。
輸入品でもなければそれ以外の季節にはまず手に入りません。
一度、4月に入ったレストランで注文しようとしたら、「この時期はまだ輸入物だからおいしくない、もう少ししたらドイツ産が入るのでそれから食べなさい」と言われたことがあります(笑)
特に地域産のものにこだわりが強いように感じます。
地元の農作物に自信があるというだけでなく、新鮮なものでなくてはというのも大きな理由でしょう。
スーパーや市場には、もりもりと積み上げられたシュパーゲルの山。
よく、シュパーゲルは日本でいうところの筍だと言われますが、街中にあふれているのを見ると、それどころではない愛されようだと感じます。
ですから、シュパーゲルはどこへ行けば食べられる?なんて心配する必要はありません。
探すまでもなく、あちこちで提供されているからです。
カフェやレストランは「Spargelzeit」や「Spargel Saison」と張り出してシュパーゲルシーズンが始まったことを知らせます。
表に出した黒板にシュパーゲルメニューが書かれているところも多いです。
早いところで4月中旬から、5月にもなればメニューにないところはないというほどですが、確実に食べたいならその文字を目印にしましょう。
確かに日本では、生鮮食品ではなく缶詰売り場でよく見かけます。
ふにゃふにゃして苦手という方もいらっしゃるようですが、生のシュパーゲルはそれとはまったく違うものです。
近年は、少しずつ知名度も上がり日本の飲食店などでも提供するお店が増えてきたように思います。
個人的によく通っているのが、銀座の「ツークシュピッツェ」と、同じ系列の「ボーデンゼー赤坂」。
ドイツとオーストリアのビールを低温コンテナで直輸入している会社、Jena(イエナ)直営のビアレストランです。
国産のシュパーゲルメニューのほか、ドイツ直送のものが入荷することもあり、毎年その時期を狙って食べに行っています(笑)
日本ではあまり見かけることがないオーストリアのビールを飲めるだけでなく、雰囲気もとてもよいお店なので、おすすめです。
ツークシュピッツェ/Zugspitze
中央区銀座6-5-8 エルドールビル2階
Tel: 03-6228-5501
URL: www.zugspitze.jp
関西だと神戸でウィーン料理とワインを提供する「ホイリゲ葡萄舎」でも、シュパーゲルをメニューに加えているようです。
また、時々デパートの食料品売り場や大きめのスーパーでも売られているところを見かけることもあります。
ただ、そうしたものは細くフレッシュさにも難ありのことがほとんど。
それでもつい買ってしまいますが(笑)、もう少し浸透すれば立派なものも出回るようになるかな、なんて期待しています。
青空市、北海道土産などで手に入ることもありますが、まだまだ一般的とは言い難いですね。
えっ持ち帰れるの!?
と思った方もいらっしゃるでしょう。
私も数年前までは、まさか個人で持ち帰ることができるとは思ってもみませんでした。
肉製品はもちろん、植物でも持ち込み禁止のものは多くありますもんね。
ですが、シュパーゲルに関しては、きちんと植物検疫を受ければ日本へ持ち込むことが可能です。
実際やってみるまで、保存の難しいシュパーゲルをちゃんと持ち運べるのか、せっかく持って帰っても税関で没収されたりしないだろうか、と心配でした。
検疫を受けなければならないなんて、ハードルも高そう…。
でも、案ずるより産むがやすし。思っていたよりずっと簡単だったんです。
※冒頭にも書きましたが、植物を海外から持ち込む際の規制が厳しくなりました。
持ち込みの禁止されていない植物も、輸出国の植物防疫機関が発行した検査証明書(植物検疫証明書またはphytosanitary certificate)が必要となり、さらに日本入国前に植物検疫を受け、「植物検査合格証印」をもらわなければいけません。
参考:植物防疫所 植物検疫制度について
下記は、以前書いた内容ですが、もうこの方法では持ち帰れなくなってしまいました…とてもショックです…。
お土産にするのは難しくなりましたが、この季節に行かれる方は現地でたくさん召し上がってください!
買うなら、できるだけ新鮮なものを市場で入手することをおすすめします。
日本に持ち帰るには購入から半日以上はかかってしまいますので、その間にいたんでしまっては元も子もありません。
帰国の当日が無理なら、前日に購入し、冷暗所で保管しましょう。
大事なのは乾燥させず、折れたり傷がつかないように注意すること。
湿らせたキッチンペーパーや新聞紙などで包み、漏れないようビニールの口もしっかり結べば、常温でも問題なく持ち帰ることができました。
(検疫の時には口を開けて中身を見せてくださいね)
検疫は必須です。
大した手間でもないですし、必ず受けましょう!!
シュパーゲルは新鮮さが命なので、なるべく早めに食べるようにしてください。
すぐに食べない場合は切り口を乾燥させないようにし、穂先を上に立てた状態で冷蔵庫へ。
数日はもつかと思います。
…5月20日追記…
こちらの記事を見た方から、実際に日本へ持ち帰られたとのご報告をいただきました(^0^)
3Lサイズのジップロックに500gの束がちょうど2束入ったとのことです。ジップロックのほうが水漏れせず確実ですね!
写真&情報提供はブル美さん(@bullmi)です。ありがとうございました!
現地ではバターと塩や、オランデーズソースで食べるのが主流ですが、淡泊なので和風の味付けにもよく合います。
茹でたお湯もいい出汁が出ているので捨てないで。スープにすれば余すところなく堪能できます。
乳製品との相性もいいので、グラタンにしたりチーズをかけて焼くのもおいしいです!
ほかにサーモンとクリームチーズでオープンサンドにしたり、春巻きの皮で包んで揚げてみたり、さまざまなアレンジが楽しめますよ。
……自分で書いていても食べたくてたまらなくなってきました(笑)
私もまたこの時期を狙って現地を訪れたいともくろんでいます。
旬の時期にオーストリアやドイツを旅する機会があるのなら、現地で食べるのはもちろん、ぜひ持ち帰ってみてくださいね。
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グリーンもおいしいですが、「シュパーゲル」と言えば普通ホワイトアスパラガスを指します。
それくらい、ヨーロッパではホワイトアスパラガスが主流。
これを食べなければ春が来ないと言っても過言ではないほどの、季節を代表する食べ物です。
ウィーンのカフェ・ラントマンにて。シュパーゲルのサラダ。 |
※2018年10月以降、輸出国の植物防疫機関が発行した検査証明書が必要となりました。持ち帰りの際はご注意ください。
目次
◆シュパーゲルとは
◆オーストリアやドイツで食べるには
◆シュパーゲルは日本でも食べられる?
◆中欧から日本へ持ち帰る方法は?
◆食べ方もいろいろ
◆シュパーゲルとは
野菜の王様、シュパーゲル。食べる象牙とまで称されるほどの白く美しい外見と芳醇な香り。
太く新鮮なものほど価値が高く、頬張ると幸せな風味が口いっぱいに広がります。
私もオーストリアで初めて食べて以来、すっかりその虜になりました。
90%が水分なのでカロリーは少なく、ビタミンやミネラルが豊富なため、味はもとより、そのヘルシーさも人気だとか。
もとは緑も白も同じなのですが、日光に当てないよう土の中で育てたのが白いシュパーゲル。
栽培にも手間がかかり、収穫も手作業のため比較的高価です。
と言ってもオーストリアやドイツでは日本で食べるより、うんとお手頃にいただけますよ。
シンプルにバターと塩でいただくのも定番。野菜とは言え、この一皿だけでも充分満足できるほどのボリュームです。 |
畑を休ませるために、6月24日以降は収穫しないことになっているのです。
輸入品でもなければそれ以外の季節にはまず手に入りません。
一度、4月に入ったレストランで注文しようとしたら、「この時期はまだ輸入物だからおいしくない、もう少ししたらドイツ産が入るのでそれから食べなさい」と言われたことがあります(笑)
特に地域産のものにこだわりが強いように感じます。
地元の農作物に自信があるというだけでなく、新鮮なものでなくてはというのも大きな理由でしょう。
◆オーストリアやドイツで食べるには
4月中旬頃から、どの街に行ってもレストランやカフェがこぞってシュパーゲルメニューを掲げています。スーパーや市場には、もりもりと積み上げられたシュパーゲルの山。
よく、シュパーゲルは日本でいうところの筍だと言われますが、街中にあふれているのを見ると、それどころではない愛されようだと感じます。
ドイツの市場に並ぶシュパーゲル。手前にあるのは定番のオランデーズソース。 |
探すまでもなく、あちこちで提供されているからです。
白と緑のシュパーゲル。風味の違いを食べ比べるのも楽しい一皿。あちらではじゃがいもも恐ろしくおいしいです…。 |
表に出した黒板にシュパーゲルメニューが書かれているところも多いです。
早いところで4月中旬から、5月にもなればメニューにないところはないというほどですが、確実に食べたいならその文字を目印にしましょう。
◆シュパーゲルは日本でも食べられる?
ホワイトアスパラガスと言えば、缶詰のイメージが強いという人も少なくないのではないでしょうか。確かに日本では、生鮮食品ではなく缶詰売り場でよく見かけます。
ふにゃふにゃして苦手という方もいらっしゃるようですが、生のシュパーゲルはそれとはまったく違うものです。
近年は、少しずつ知名度も上がり日本の飲食店などでも提供するお店が増えてきたように思います。
個人的によく通っているのが、銀座の「ツークシュピッツェ」と、同じ系列の「ボーデンゼー赤坂」。
ドイツとオーストリアのビールを低温コンテナで直輸入している会社、Jena(イエナ)直営のビアレストランです。
国産のシュパーゲルメニューのほか、ドイツ直送のものが入荷することもあり、毎年その時期を狙って食べに行っています(笑)
日本ではあまり見かけることがないオーストリアのビールを飲めるだけでなく、雰囲気もとてもよいお店なので、おすすめです。
ツークシュピッツェでいただいたドイツ産シュパーゲル。ソースも絶品です。 |
中央区銀座6-5-8 エルドールビル2階
Tel: 03-6228-5501
URL: www.zugspitze.jp
関西だと神戸でウィーン料理とワインを提供する「ホイリゲ葡萄舎」でも、シュパーゲルをメニューに加えているようです。
また、時々デパートの食料品売り場や大きめのスーパーでも売られているところを見かけることもあります。
ただ、そうしたものは細くフレッシュさにも難ありのことがほとんど。
それでもつい買ってしまいますが(笑)、もう少し浸透すれば立派なものも出回るようになるかな、なんて期待しています。
青空市、北海道土産などで手に入ることもありますが、まだまだ一般的とは言い難いですね。
◆中欧から日本へ持ち帰る方法は?
と思った方もいらっしゃるでしょう。
私も数年前までは、まさか個人で持ち帰ることができるとは思ってもみませんでした。
肉製品はもちろん、植物でも持ち込み禁止のものは多くありますもんね。
ですが、シュパーゲルに関しては、きちんと植物検疫を受ければ日本へ持ち込むことが可能です。
実際やってみるまで、保存の難しいシュパーゲルをちゃんと持ち運べるのか、せっかく持って帰っても税関で没収されたりしないだろうか、と心配でした。
検疫を受けなければならないなんて、ハードルも高そう…。
でも、案ずるより産むがやすし。思っていたよりずっと簡単だったんです。
※冒頭にも書きましたが、植物を海外から持ち込む際の規制が厳しくなりました。
持ち込みの禁止されていない植物も、輸出国の植物防疫機関が発行した検査証明書(植物検疫証明書またはphytosanitary certificate)が必要となり、さらに日本入国前に植物検疫を受け、「植物検査合格証印」をもらわなければいけません。
参考:植物防疫所 植物検疫制度について
下記は、以前書いた内容ですが、もうこの方法では持ち帰れなくなってしまいました…とてもショックです…。
お土産にするのは難しくなりましたが、この季節に行かれる方は現地でたくさん召し上がってください!
日本に持ち帰るには購入から半日以上はかかってしまいますので、その間にいたんでしまっては元も子もありません。
帰国の当日が無理なら、前日に購入し、冷暗所で保管しましょう。
大事なのは乾燥させず、折れたり傷がつかないように注意すること。
湿らせたキッチンペーパーや新聞紙などで包み、漏れないようビニールの口もしっかり結べば、常温でも問題なく持ち帰ることができました。
(検疫の時には口を開けて中身を見せてくださいね)
検疫は必須です。
大した手間でもないですし、必ず受けましょう!!
シュパーゲルは新鮮さが命なので、なるべく早めに食べるようにしてください。
すぐに食べない場合は切り口を乾燥させないようにし、穂先を上に立てた状態で冷蔵庫へ。
数日はもつかと思います。
…5月20日追記…
こちらの記事を見た方から、実際に日本へ持ち帰られたとのご報告をいただきました(^0^)
3Lサイズのジップロックに500gの束がちょうど2束入ったとのことです。ジップロックのほうが水漏れせず確実ですね!
写真&情報提供はブル美さん(@bullmi)です。ありがとうございました!
◆食べ方もいろいろ
持ち帰ったシュパーゲル、さてどんな風にいただきましょうか。現地ではバターと塩や、オランデーズソースで食べるのが主流ですが、淡泊なので和風の味付けにもよく合います。
茹でたお湯もいい出汁が出ているので捨てないで。スープにすれば余すところなく堪能できます。
乳製品との相性もいいので、グラタンにしたりチーズをかけて焼くのもおいしいです!
ほかにサーモンとクリームチーズでオープンサンドにしたり、春巻きの皮で包んで揚げてみたり、さまざまなアレンジが楽しめますよ。
自宅で作ってみたオープンサンド。サーモンとも好相性。 |
私もまたこの時期を狙って現地を訪れたいともくろんでいます。
旬の時期にオーストリアやドイツを旅する機会があるのなら、現地で食べるのはもちろん、ぜひ持ち帰ってみてくださいね。
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